■ 山伏町の住宅 改築工事
             □ 東京都新宿区
             □ 住宅(3階部分)

             □ 住宅部分床面積  84.13u(25.4坪)
             □ 鉄筋コンクリート造 3階建の一部
            □ 鞄n辺富工務店                    

          築40年ほど経つRC造建物のリノベーションである。      
          使用されていない部屋などは、当初かなりの老朽化が見られた。
  
         古い建物である事から、断熱性能が不足していたので、外部に面する
         天井・外壁には全て  新たに断熱材を設け住宅としての基本性能を高めた。

         構造体はいじらない間仕切変更のみとしたが、回遊性のあるプランとし、
         風通しの良い健康的な、平面計画が実現できた。

         また、ごく一部分ではあるが、古いスチール建具のガラスや和室部分の天井を
         転用する事により、(工務店さんの手を煩わせましたが)、
         時の経過の面影も残す事ができ、設計者としても嬉しく思う。
  
         
            ダイニング
         南西に位置するダイングは、小さいながらも居心地の良い空間。
         窓下に、カウンター収納を設けた。高さは、 既存のテーブルに合せた。


         
         玄関                                  
         下駄箱の下に照明器具を設置。限られたスペースでも広く見せる工夫。
             なによりとても暖かい良い雰囲気になる。
            天井までの下駄箱は、傘も収納できる。材質はシナ合板。
 

          
         木扉
           改装前のスチール製扉に使用されていたガラスを転用。
           こんな綺麗な型板ガラスは、現在日本では製造されていない?(残念です。)
           味わい深い材料が使用可能なのが、リノベーションの長所。 


         
           多目的室からキッチンを望む。
            引戸を、開けるとダイニングまで目線が通るので
            空間を広く感じることがでできる。また光も差し込む。


         
         多目的室
            造り付け本棚。棚板はダボ止可動式。収納量も豊富。主にピアノルームとして使われている。


        
           寝室
            天井・照明器具・スチールサッシは、既存部分をあえて残した。
           天井板も洗いをかけたら、こげ茶色から薄茶色に変身。暗い感じの部屋も、明るい落付いた空間となる。

        
        リビング、PCコーナー
           横長のリビング。もとサンルームのこの部屋は、ブラインド開ければ
           光あふれる開放的な空間に変わる。可動間仕切を締めれば、リビングと個室の2室に変わる。
           天井が、極めて低かった為、天井を上げ鉄骨を現しとした。
           白ペンキで塗る事により、違和感のない連続する天井デザインとなった。 


        
        子供室
          個室として明るすぎない様に、窓を1つ取除き壁にした。(写真正面)
           高さをとり、斜めに張った天井はとても楽しい部屋の要素となった。


        
          キッチン
          住宅の中心に位置するキッチンは、通路としての役割も果たす。
           手前の小さなカウンターは大工さんが丁寧に造ってくれた。
          愛らくもあり、有るととても便利。
          棚の中の300号室というのが、元の部屋番号。
          (打合わせ中は、美味しいコーヒーをいつもご馳走になりました。) 

        
          木扉
          スチール扉を、木製に造り直した。ここも既存の型板ガラスを使用。
           米松(ピーラー)材を使用。時間の経過と共に、色が飴色になるのも
          今後の楽しみの1つ。
           框は、洋室なので太めでがっちりしたデザインにした。引手は、真鋳製。  







   写真・豊田和久